身体のトラブル


ダンサーたるもの身体は常にベストの状態に保ちたいものです。
ただその希望に反して実に様々な身体のトラブルが起きるのが現実です。
中には進化する中での一時的な痛みもあるとは思いますが、ちょっとまずいな~ということの方がずっと多いことでしょう。

皆さんの症状やましてやその原因となると、それぞれで異なると思いますのでとても一括りにはできません。
それを承知であえて私がこれまで経験したトラブルを、恥を承知で書くことにします。
試行錯誤の末今はほぼ克服した・・と言えるので、似た症状の方の参考くらいにはなるかなと思います。

細かいものは除きますが長い間を振り返ると致命的なものはないにしてもそこそこあるものです。

医学的な裏付けもない素人の考えですので、どうぞあまり真に受けないで御笑読ください

腰のトラブル

私の場合の症状

ぎっくり腰をやってしまいました。
寝返りを打つのにどういう体勢が痛くないかベットの上でもがくくらい辛い症状でした
医者に行くのもソロソロと歩き、後ろからきたおばあさんにも軽く追い越され情けない限りでした。
医者は筋肉を緩める薬をくれましたが、やはり時間がかかりましたがどれくらいだったかはもう忘れました。

これはもう人によっていろんな原因があるらしいですが、私の場合は若い時にスキーで無茶して痛くしたのが遠因だろうとも思いますし、その時の整形の先生に体質的にも腰の弱い構造は遺伝だと言われました。
腰に疲労が溜まると重くなるのですがそれを無理をした時にパンクしました。30代後半の頃だったと思います。

どうして治ったか

詳細はもう記憶にありませんが、取り敢えずそれなりに治ったように思います。
その後は腰に疲労が溜まると板のようになりますから、ある程度自分でも分かります。
その時は無理しないようにして、あとはだましだましです。

今は常に出来るだけ筋肉をほぐす、緩めるなどのストレッチや軽いブラブラ運動を心掛けています。
ここ10年近く定期的なマッサージも続けるようにしています。

長い時間をかけてほぐしてきたので、今はほとんど決定的な腰痛が出ることはありません。
腰が板のように固くなることもほぼなくなりましたが、マッサージに行くといまだに”硬いですね~”と言われています。

学んだこと

いまにして思えば筋肉が硬かったことに尽きると思います。
動かない筋肉を無理に動かそうとするとパンクしますから、常に少しずつ動かしながら時間をかけてほぐすしかないというのが私の得た答えでした。

ダンスのテクニックを習得するのに1000回練習するよりも、それを易々と表現できる身体能力の向上を求めた方が効果的なこともあります。
ルーティーンを繰り返しだけでなく、筋肉を緩めることも重要な練習だと思えるようになりました。

ひざのトラブル

実に多くのダンス愛好家の方々がひざに痛みや不安を持っておられることと思います。
中にはやむなくダンスをあきらめるなどの辛い選択を迫られる方もいらっしゃると思います。

整形外科に行っても遠回しに歳のせいにされたり、しばらく様子をみて改善しないならヒアルロン酸注射をしましょう・・・などあまり納得のゆく回答が得られないことも多いのではないでしょうか。

TVなどの健康番組では膝痛の対策として
①体重を減らす
②膝周りの筋肉強化

の2点を強調していますがこれは決定的に重要です。

私の場合の症状

私は一時期左ひざに不安があった時期がありました。
還暦前の頃です。
常時ではないのですが割と緩めた状態、たとえば腰を下ろしひざを曲げて足の爪を切る態勢の時などに瞬間的にキリで刺すような痛みが走ったりしました。

その時期は左足が総合的に具合が良くない時期でしたので、足首のX線の際ついでにひざも撮影してもらいました。
医師によるとひざ内側の軟骨の隙間が少し狭くなっているが年齢的なものでしょう・・・などと取り付く島もないありさまでした。

どうして治ったか

足首や、お尻にも支障が出ていたので整骨院での総合的に継続したマッサージを続け、全体的に改善しました。
幸い自宅のすぐ近くへの通院だったので多い時は週3日も通いました。
今も身体全体のケアのために週2回のマッサージを受け続けています。
自分自身の身体は案外と分からないもので、専門家の助けを借りることも時には必要です。

良くなってみてはじめて原因は身体の左右の歪みだったと思い当たりました。
あるいは筋肉が硬直したので身体が歪んだのかも知れません。
加齢による筋力低下の影響もおそらくはあると思います。

今でも脚部全体の筋肉をほぐすように意識して常に動かすようにしています。
サポーターの助けは借りたことはありませんが、今は95%位不安はありません。

学んだこと

ひざはデリケートな関節だと思いますが、その割に大きな荷重負担を受けています。

ひざ痛の部分を取ってみても、骨自体の異常ではなく筋肉が硬くなったり弱くなったりした為に、変に軟骨のすきまを少なくしたり神経を圧迫したりしたのに相違ありません。
今もプロによるマッサージを呼び水とし、自分でブラブラ運動や筋肉強化のスクワットを続けていますが今のところ調子は良いです。

またもう一つの要素である体重も少し減にコントロールしていて”身長-110”を維持するようにしていますがそのお陰で身体は軽いです。
一日2食で午前中にしっかり1食、夕食は早めに軽くを心がけています。
甘いものは昼間であればけっこう食べています。

食事に関しては年齢による基礎代謝量や、運動量による消費カロリーの違いがありますから、ご自分にあったスタイルを見つけてください。

これはTV番組をみての余談ですが、子供の頃から太っている子は”デブ仕様”である脚を備えていますので強いそうです。
問題は若い頃はスマートだったのに中年になって太り出したケースです。
圧倒的に多いケースですが、これだとデブ仕様でない下半身にはるかにオーバーウェイトの上体が乗っかり、それに加えて加齢による筋力低下も加わって膝が悲鳴をあげてしまいます。
ダンスを踊られる方はわりあいスマートな方が多いですが、膝に不安のある方は若干の体重減と下半身の筋力強化をあわせて試みたらいかがでしょうか。

一部のトッププロのように酷使によるものではなく、私の場合はサボっていた結果です。
その後心を入れ替え、普段でもしっかり動くように心掛けています。
今では”年寄ほど良く動け”というのがモットーになりました。

肩、腕のトラブル

私の場合の症状

これは一番最近の還暦を過ぎてからの話です
右腕の上腕部の筋肉が痛くて伸びにくくなりました。
角度によって痛みの度合いが異なり、上着の袖に腕をとおす時後方へ捻ったりしますが、その時が一番痛い
軽い五十肩かもしれません

長い間のホールドによる筋肉疲労なのかとも思いました。

どうして治ったか

痛みのある患部は上腕部分であっても、肘から先の”突き腕”の古傷による動きの悪さも影響することから、専門医による右腕全体のマッサージや巻き肩の矯正などによってかなり改善しました。
自分では分からなかった原因も専門医との会話の中でかなり絞り込め、自分でも重点的に対処できました。
今はほぼ完治したといっても良いと思います。

学んだこと

ひざ痛と同じになりますが筋肉の硬直と筋力の低下かもしれません。
またその時は痛くなくなったからと古傷をそのままに放置しますといつかは出てきますね。

肩甲骨の動きと巻き肩の動き

NHKの番組で見ましたが人間の肩甲骨は腕を上げるとき、動いてその動きをアシストしているので、筋肉はストレスなく上方に伸びるそうです。
この肩甲骨の動きが固くなると腕を上げても肩甲骨は付いて行かないので、筋肉が無理に伸ばされて最悪のケースでは断裂することもあるそうです。
肩甲骨の可動域の広さはホールドのローテーションだけでなく、腕を上げる動作にも大いに関係してきそうです。

この番組をみて同じことが肩にも起こるのではないかと考えました。
ホールドを張ろうとして頑張っても肩が前にきていると無理な力がかかるし、ラテンなどでは腕を更に後方や上方へ上げますから厳しい状態になります。
ここは肩甲骨同様にしっかり可動域を作り出して行く努力が欠かせないと思いました。

私の場合マッサージを呼び水として状態が改善したら、自分でも日々の努力を継続しなければいけないな・・と思っています。

その他で思うこと

股関節を柔らかく

お相撲さんは怪我防止の為股割や四股を踏み股関節を柔らかく保っていることは周知のことですが、ことダンスに関してもこれは大切なことだと思います。
この関節は回転動作にも対応出来る身体の最大の関節です。
下半身の動きを上半身に伝える大切な役割があります。

ただ柔らかいと言っても単に関節が緩いだけだとへなへなしますので、しっかり力を伝える柔軟な筋肉で支えられる必要があることは言うまでもありません。

もう一つのポイントは仙腸関節にあると思います。
この部分の可動域により左右の骨盤の自由性が大きく違ってきますので、常に留意したい部分です。

痛いのは進化の兆し?

ダンスをやっていると筋肉痛や関節痛などいろいろなところが痛くなったりします。
関節などは気をつけないといけませんが、筋肉痛は時間がたてば治ります。
痛いのも2種類あって治療が必要な故障と、成長痛とでもいう進化の過程での痛みがあると思います。
慣れないとなかなか違いが判らなくて不安になります。
ダンスに限らずですが、一般的にプロと言われる方達は常にあちらこちらに故障を抱えながら、しかし仕事や試合を休めず何とかだましだましやっています。

なぜそんなに故障するかというと、頑張ってあるレベルまで到達すると更にその先を求めて無理をするからです。
いちいち人には言いませんがそういうことは日常茶飯時です。

限界すれすれまでやりますので時にはオーバーヒートすることもあります。
慣れてくるとある程度は限界を判断できるし、だんだんとその故障との付き合い方を覚えてきます。
そうならないための対処法もだんだんと分かってきます。

プロは動きながら治して行きます。
だからアマチュアの方も同じようにしろ・・等とは言いませんが、ちょっと痛くなるとすぐ休む傾向があります。
そして治るとまた再開するが同じところでまた痛む・・・なかなかそのポイントを乗り越えられないでいることがあります。

その原因は筋肉に由来するものがほとんどでしょう。
関節の軟骨がつぶれたとかの原因も、交通事故等の外傷性のものを除けば、ほとんど加齢による筋肉の衰えだったりします。

そこで痛いからと大事を取りすぎますと、ますます筋力の低下を招き悪循環となってしまいます。

ある程度動かしながら治して行こうというのは今の医療の主流だと聞きました。
負荷をかけながらのリハビリはつらいといいます。

あえていうならば歳を取るほど身体的に楽をさせるのではなく、動かす努力が必要だと思いますし我々ダンサーはそれができる環境にいると言えます。

今出来ること

これもTVの受け売りですが長く使わないと筋肉だけなく神経も退化するそうです。
逆にこの神経回路を目覚めさせる事で筋肉もそれなりに復活するそうです。
その為には身体のくねくね運動やブラブラ運動が有効だそうです。
常に動かしなさいということです。

それからもう一つはその部位に神経が通っていることをイメージすること。これは気功でいうところの”気を通す”ということに他なりません。

若い人は上達が早いのはこの辺りがまだ柔軟だから当然ですが、一旦固くなった我々の身体も諦めないで筋肉や神経の柔軟性を少しでも復活させたいものです。


社交ダンスよもやま話!